Emerald/エメラルド

鉱物種ベリル
化学組成Be3Al2Si6O18
屈折率1.577-1.583
モース硬度7 1/2-8
結晶系六方晶系
晶癖柱状
比重2.72
光沢ガラス
劈開弱い
現象シャトヤンシー
主な産地コロンビア、ブラジル、ジンバブエ、ザンビア、パキスタン、マダガスカル、ロシア

エメラルドは綺麗な緑色が目を引く宝石でその美しさや歴史などから世界四大宝石と呼ばれています。今も昔もその綺麗な輝きから非常に人気が高い石ですが、買取にあたってはより高い金額で買い取ってもらいたいですよね。

今回はエメラルドの買取相場や品質、エメラルドを売る際に失敗しないためのポイントなどを紹介します。エメラルドを買い取りする前にちょっと気をつけるだけでできる買取価格アップの方法もありますので、是非試してみてください。

目次

【どのお店で売れる?ネットでも買取してもらえるの?】

買取において買取専門店に持ち込むことが多いと思いますが、手間を考えてネットで買取をお願いしたいと考えている方もいるようです。

また、エメラルドの買取金額の相場もあわせて紹介しますので、相場などを知り上手に買い取ってもらいましょう。

買取は対面取引ができる買取専門店がおすすめ!

エメラルドの買取については対面取引ができる買取専門店をおすすめします。宝石を見る目が養われていること、直接顔を合わせて取引ができるという安心感があります。

店を選ぶ際の基準としては、「宝石鑑定や鑑別の知識がある買取業者かどうか」「電話対応や説明がきちんとしているところかどうか」という点です。

宝石業界の中でも最も権威のあるGG(グラジュエイド・ジェモロジスト)つまり米国宝石学会宝石学修了士などの資格を持つ鑑定士が在籍する買取専門店もありますが、資格の有無は必ずしも大事ではありません。宝石を鑑定する経験や実績の有無が最も大事であると言えます。

また、宝石という高価なものを売買するということから、店としては説明責任を果たさなければなりません。なぜこの価格での買取なのか、取引の詳細などを納得できるまで説明することができるお店であれば安心ですね。

エメラルドはネット買取もできるの?

忙しい方の場合、お店で長時間鑑定してもらうのを待つということが難しい場合があります。

今や宝石もネット買取ができます。実物を買取業者に送り査定を待つのみ、査定の結果に納得できない場合には返送してもらえるので家にいながら宝石の査定をしてもらえます。複数箇所の査定額を見比べる場合写真を送って査定してもらうという方法もあります。

しかしデメリットとしては詳しい説明が直接聞けないこと、郵送時のトラブルが挙げられます。

店で対面での取引の場合、査定額について納得行くまで質問したり説明を受けたりすることができますが、ネット買取の場合直接その場で思ったことや疑問点をすぐに解決することが難しいです。

また、郵送時のトラブルについては、正しく送った宝石が届いているか、買取業者から返送してもらうときに自分のもとに無事届くかという不安という面もあります。

エメラルドの買取金額の相場は?

エメラルドは非常に人気の高い宝石として知られていますがバブル期の流行などもあり現在では良質なエメラルドが採れにくく、価格も高騰しています。

エメラルドの価値は産地やランクによって変わります。コロンビア産の場合1カラットあたり1万円から10万円、2カラットで3万円から30万円ほどです。

ザンビア・ジンバブエ産は1カラットあたり2,000円から2万円、2カラットで6,000円から6万円ほどです。コロンビア産よりザンビア・ジンバブエ産は少し買取価格は落ちてしまいますが色味の強さ、産出量から見る希少さから、時にはコロンビア産より高値で取引されることもあります。

エメラルドの合成石

色やつやが異常に良く、傷が全くない石は合成石を疑うべきです。また、対称性(シンメトリー)が完璧な石も合成石の可能性があります。

ブラックライトを当てて赤く反応するエメラルドも合成石の可能性があります。ごくまれに天然石でも赤く反応するケースもあるのですが、大体の場合は合成石であると考えていいかと思います。

また、カラーフィルターという特殊な検査器具を使用して真贋を見極める方法もあります。カラーフィルター越しで見て強い赤色に見えるエメラルドは、合成石である可能性が非常に高いと言えます。ちなみに天然石の場合は、オレンジ色や薄いピンク色に見えます。

さらに言えば、リング等に王冠や「CV」と書かれた刻印がある場合は京セラ製の合成石です。(エメラルド以外の色石の合成石も製造しています)

エメラルドの類似石

  • グリーントルマリン
  • ペリドット:オリーブグリーンの色合い
  • グリーンガーネット

 【エメラルドの品質の見分け方3選!良質なエメラルドとは?】

エメラルドの買取をお願いするにあたって売る側としても自分の持っているエメラルドの価値は把握しておきたいですよね。エメラルドの品質を見分けるポイント3点を紹介していきます。

エメラルドは原産国が重要!

エメラルドは原産国が重要であると言われています。原産国として最も評価が高い産地はコロンビアです。世界シェアは60%を越え、特にムゾー、コスクエス、チボーの三地域が有名です。

コロンビア産エメラルドの特徴としては、エメラルドを顕微鏡で拡大すると黒い丸のような炭酸ガスが見え、それとは別に岩塩が確認できます。これを三相インクルージョンといいます。

産地については鑑別書に記載されることがあります。海外で発行された鑑別書の場合明記されていますが、日本で発行された鑑別書の場合「三相包有物」「三相インクルージョン」等と記載されていた場合コロンビア産を意味します。

コロンビア産以外の産地としては「アフリカ産」などがありますが、コロンビア産に比べると評価が下がります。上記のような三相インクルージョンの特徴は見受けられません。

カットによって価値が変わる!

エメラルドはカットによって価値が変わります。エメラルドの場合石の角を削ぎ落し、テーブル面が広い八角形で、宝石の透明度を引き立てる手法の一つであるエメラルドカットが人気かつ価値が高いと言われています。

エメラルドカットは内包物が目立つ手法のため、エメラルドカットが用いられるものは基本的に品質が良いものとされています。

エメラルドは色とクラリティが命!

エメラルドは「色石」であるため、カラーは大事です。評価の低いエメラルドほど色は薄く、評価の高いエメラルドは色は濃いです。どちらかといえば青みのある緑であるといえます。また、内包物が少なければ少ないほどその見た目の美しさから高値になる傾向があります。

傷については、黒っぽい傷は評価が下がります。パイライトやドロマイトなどのことをいいます。

内包物除去の処理が不要であるほど綺麗なエメラルドは大変貴重であるため、より高値になるといえます。

【エメラルドを売る際に失敗しないためのポイント4選をご紹介!】

エメラルドの買取や見方について見てきたところで、次は買取の際に失敗しないためのポイントを紹介します。

超音波洗浄機で洗浄しない/水につけてもダメ

エメラルドを超音波洗浄機で洗浄すると、一瞬にして乳化するため、エメラルドの透明度が失われ、評価が下がります。水につけるだけでもダメです。取り扱いには十分に気をつけてください。(ルビーやサファイア等は超音波洗浄でも問題ありません)

エメラルドの鑑定ができる鑑定士がいる店に依頼する

エメラルドの買取をお願いする際は豊富な鑑定・買取実績のある鑑定士がいる店で依頼しましょう。鑑別の信頼性も高く、安心して任せることができます。

売りどきを調べてから売る

エメラルドの買取をお願いするタイミングも大切と言えます。

売る時点で人気の形ではない場合ですと、買い取った店で新たに手を加える必要があるため買取額が低くなる可能性もありえます。

また、金相場によっても買取価格は上下しますので、金相場が前日よりも上がったタイミングがベストかと思います。

鑑別書をあらかじめ用意しておく

エメラルドを買取りに出す際、鑑別書をあらかじめ用意し、買取りの際提示することをおすすめします。

エメラルド自体の価値を証明するものであり、付加価値がつくほど高値での買取が期待できます。

【まとめ】

エメラルドの買取にあたってエメラルドの買取ができる店、相場や高価なエメラルドの基準、買取の際のポイントについて紹介しました。

エメラルドは産地や含有物の量によって価値が変わります。買取については店頭でもインターネットでも可能なのでご自身に合う方をお選びください。また、あらかじめ売るタイミングはいつかを調べた上で鑑別書持参で依頼するとより高値で買取してもらえます。

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