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円安になると国内の金価格はなぜ上がりやすい?

「金価格のニュースで、なぜドル円まで確認する必要があるの?」
「海外では金価格がほとんど動いていないのに、日本では値上がりするのはなぜ?」
「円安になると金が高くなると聞いたけれど、本当?」
日本国内の金価格を考えるうえで、海外の金相場と並んで重要なのが為替相場、特にドル円です。
結論からいうと、金の国際価格は主に米ドル建てで取引されているため、円安になると日本円へ換算した金価格が上昇しやすくなります。
そのため、海外の金価格がほとんど変わっていなくても、ドル円が円安方向へ動くだけで、国内の金価格が上昇することがあります。
この記事では、円安と国内金価格の関係や、海外金価格と為替をどのように見ればよいのかを解説します。
結論|円安になると「ドル建ての金」を買うために多くの円が必要になる
金は世界中で取引されている国際商品です。
国際市場では、金価格は主に米ドル建てで表示されます。
一方、日本国内では当然、日本円で金を売買します。
そのため海外の金価格を日本円に換算するときには、ドル円為替相場が関係します。
たとえば海外の金価格がまったく同じだったとしても、1ドルを150円で交換できるときより、1ドルを160円出さなければ交換できないときの方が、同じ金を日本円で買うために多くの円が必要になります。
これが、円安になると国内金価格が上がりやすい基本的な理由です。
そもそも円安とは?
円安とは、外国通貨に対して円の価値が下がることです。
たとえば、
1ドル=140円
↓
1ドル=150円
となった場合、以前より1ドルを手に入れるために多くの円が必要になります。これが円安です。
反対に、
1ドル=150円
↓
1ドル=140円
となれば、少ない円で1ドルを手に入れられるようになるため、円高となります。
金価格を見るとき、このドル円の変化が非常に重要になります。
国内金価格は海外金価格だけでは決まらない
「海外で金価格が上がったから、日本でも上がる」
これは基本的には間違いではありません。
しかし、日本国内の金価格は海外金価格だけを見ても十分ではありません。
大きく見ると、海外の金価格 × 為替という2つの要素が同時に関係しています。
つまり、海外金価格が上がる+円安になるという状態なら、国内金価格には両方が上昇要因として働きます。
反対に、海外金価格が上がる+円高になるという場合には、円高によって海外金価格の上昇分が打ち消されることがあります。
ここが国内金価格を見るときの重要なポイントです。
海外金価格が変わらなくても円安だけで金価格は上がる?
上がる可能性があります。
仮に海外市場で金そのもののドル建て価格がまったく変化していなかったとします。
それでもドル円が円安になれば、日本円へ換算した金価格は高くなります。
つまり、「金そのものが世界で値上がりした」場合だけが、日本の金価格上昇の理由ではありません。
「円そのものの価値が下がった」ことによって、国内金価格が上がるケースもあります。
金相場を見る際に為替が重要といわれるのは、このためです。
海外金価格が下がっても国内金価格が上がることはある?
あります。これは金相場を見始めた人が戸惑いやすいケースです。
たとえば、
海外金価格:下落
ドル円:大きく円安
となった場合です。
海外では金が値下がりしていても、それ以上に円安が進めば、日本円へ換算した金価格は上昇することがあります。
逆に、
海外金価格:上昇
ドル円:大きく円高
となれば、海外では金が上がっているのに、日本の金価格は下がるということも起こり得ます。
つまり国内金価格を見る場合、金だけを見るのではなく、金とドル円をセットで見る必要があるということです。
円高になると国内金価格は下がりやすい?
基本的には、円高は国内金価格の下落要因になります。
海外金価格が同じなら、円の価値が上がることで、ドル建ての金をより少ない円で買えるようになるからです。
ただし、円高=必ず国内金価格が下がるとは限りません。
たとえば円高が進んでいても、それ以上の勢いで海外金価格が上昇していれば、国内金価格も上昇することがあります。
ここでも重要なのは、金相場と為替の綱引きです。
どちらの影響が大きいかによって、日本国内の価格が決まってきます。
国内金価格を見るときの4つのパターン
国内金価格を理解するときは、海外金価格とドル円を組み合わせて考えると分かりやすくなります。
- 海外金上昇+円安:国内金は上昇しやすい
- 海外金下落+円高:国内金は下落しやすい
- 海外金上昇+円高:互いに打ち消し合うことがある
- 海外金下落+円安:互いに打ち消し合うことがある
特に後ろの2つでは、「海外のニュースでは金が上がったのに、日本ではあまり上がっていない」といった現象が起こります。
金価格を見るとき、ドル円のどこを見ればいい?
一般の方が国内金価格の方向を確認するのであれば、まずは、ドル円が円安方向へ動いているのか、円高方向へ動いているのかを見るだけでも参考になります。
細かな為替取引の分析まで行う必要はありません。
たとえば前日と比べて、
1ドル=○円からさらに数字が大きくなっている
→ 円安方向
数字が小さくなっている
→ 円高方向
と考えることができます。
そこに海外金価格の上げ下げを組み合わせれば、国内金価格がどちらへ動きやすいのか理解しやすくなります。
なぜ金はドル建てで取引されるの?
金は世界中で取引される商品であり、国際市場では米ドルが主要な決済通貨として広く使われています。
そのため金についても、国際的な価格を見る際には米ドル建ての価格が重要な基準となります。
日本だけが独立した金価格を持っているわけではありません。
世界市場で形成された価格を円へ換算するため、為替の影響を受けるというわけです。
ドルそのものの強さも金価格に関係する?
為替と金には、もう一段複雑な関係があります。
金は米ドル建てで取引されるため、世界的にドルが強くなると、ドル以外の通貨を使う投資家にとって金が割高になることがあります。
その結果、金価格の重荷になる場合があります。
反対にドルが弱くなると、金が買われやすくなる場合があります。
しかし日本の場合には、世界市場におけるドルの強さとドルに対する円の強さを分けて考える必要があります。
国内金価格を知りたい場合は、最終的にはドル円で日本円へ換算されるためです。
金利やインフレも無関係ではない
国内金価格は金相場と為替の影響を受けますが、その金相場や為替自体も、さまざまな経済要因で動きます。
代表的なものには、金利、インフレ、景気、中央銀行の政策、地政学的な緊張などがあります。
たとえばアメリカの金融政策が変化すると、
米国金利
↓
ドル相場
↓
金価格
↓
ドル円
↓
国内金価格
という形で複数の市場へ影響が波及することがあります。
そのため、国内金価格は一つの材料だけで動いているわけではありません。
日本の金価格が高い=世界でも同じだけ高いとは限らない
国内金価格が大きく上昇していると、「世界中で金がものすごく値上がりしている」と思うかもしれません。
しかし、その上昇の一部が円安によるものである可能性があります。
つまり日本円で見た金価格が最高水準でも、海外金価格の上昇+円安の両方が重なっているケースがあります。
国内金価格だけを見ていると、この違いが分かりません。
そのため相場の背景を知りたい場合は、ドル建て金価格とドル円を分けて確認すると分かりやすくなります。
金を売る人にとって円安は有利?
ほかの条件が同じなら、円安によって国内金価格が高くなれば、金製品の査定額も高くなりやすくなります。
K24だけでなく、
- K18
- K14
- 金貨
- インゴット
- 金製ジュエリー
なども、金相場の影響を受けます。
ただし実際の査定額は、金の純度や重量、店舗の買取価格、宝石やブランドの価値などによって変わります。
そのため、「今日は円安だから必ず昨日より高く売れる」とまでは言い切れません。
海外金相場も同時に確認する必要があります。
よくあるケース
ドル円は円安なのに国内金価格が下がった
海外金価格の下落が、円安による押し上げ効果を上回った可能性があります。
円安だけを見ても国内金価格の方向は決まりません。
海外金価格が下落したのに国内金価格がほとんど下がらない
円安が進み、海外金価格の下落を相殺している可能性があります。
海外金も上がってドル円も円安になった
国内金価格にとっては、両方が上昇要因になります。
そのため価格が大きく上昇することがあります。
海外金が上がったのに国内価格はほぼ横ばい
同時に円高が進み、海外金価格の上昇分を相殺している可能性があります。
金を売却するときに為替まで予想する必要はある?
必ずしも将来の為替を予想する必要はありません。
為替も金相場も将来の動きを正確に予測することは困難です。
売却を検討するときに重要なのは、現在の国内金価格と、実際の査定額を確認することです。
「もっと円安になるかもしれない」
「金がさらに上がるかもしれない」
と待っている間に、反対方向へ動く可能性もあります。
相場を参考にしながら、現在の査定額に納得できるかを基準に判断するとよいでしょう。
まとめ|国内金価格を見るなら「金+ドル円」を確認しよう
円安になると国内金価格が上がりやすいのは、金の国際価格が主に米ドル建てで取引されているからです。
海外金価格が同じでも、円安になればドル建て価格を円へ換算するときに、より多くの円が必要になります。
そのため、海外金価格が上昇+円安なら国内金価格は上昇しやすく、海外金価格が下落+円高なら国内金価格は下落しやすくなります。
一方、
海外金価格上昇+円高
海外金価格下落+円安
のように反対方向へ動けば、お互いの影響を打ち消し合うことがあります。
つまり、日本国内の金価格を理解するうえで重要なのは、「金価格だけを見る」のではなく、「金価格+ドル円」をセットで見ることです。
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