貴金属投資とは?

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投資とは

投資とは、資金をある資産やプロジェクトに投入し、将来的に利益を得ることを目的とした行為です。投資を行うことで、元本を増やすことや資産の価値を上げることを目指します。

投資の種類

投資はあらゆる事物が対象となり、まことに幅の広い世界です。美術品やアンティークコイン、クラシックカー、ウイスキーカスク(樽)やトランクルーム、1600年代ヨーロッパではチューリップへの投資が流行したといわれています。もちろん、事業への投資もこの一種です。

一般的な投資

先にあげたものは、やや特殊な部類に属するものです。一般的な投資には以下のものが挙げられます。

1.株式投資

株式投資は事業投資にごく近いものですが、この場合は直接的な投資ではなく、証券会社などを通して、株式を売買する事を指します。

2.債券投資

政府や地方公共団体、企業等から債券を購入し、一定の利息や元本を返済してもらうことで収益を得る投資です。

3.不動産投資

土地や建物など、不動産を購入して収益を得る投資で、家賃収入によるインカムゲインや不動産価値の上昇によるキャピタルゲイン(売却益)を追求します。近年ではREITと呼ばれる不動産投資信託商品も注目されています。

4.貴金属投資

インゴット等の投資向け貴金属商品を購入し、価値や価格の変動で利益を得る投資です。

簡単お手軽な投資手法

様々な投資がある中で貴金属投資を最後に挙げたのは、ある意味でもっとも手軽な投資手法であるからです。金銀プラチナなど、気に入った貴金属を買い、持ち続けるだけでよいのですから、簡単といえば簡単、お手軽な分野なのです。また、宝飾品においては身に着けることもできる為、ファッション感覚で投資される方もいます。

貴金属投資の種類

いざ貴金属投資を始めようにもいろいろ種類と特徴があります。ここでは、貴金属投資の種類をリスクの低い順にお伝えします。

1.純金積立

最もリスクの低い貴金属投資です。毎月固定の金額を地金業者または証券会社に投資(銀行口座引き落とし)します。ドルコスト平均法で、金価格に合わせて積立重量を調整します。毎月の買い付け手数料やバーチャージなど、各地金業者や証券会社によって手数料・規約が異なります。

また、金だけでなく、銀やプラチナ、パラジウムの積み立てにも対応している地金業者もありますが、全ての地金業者が金以外の貴金属の積み立てに対応しているわけではありませんので、金以外の貴金属の積み立てを検討している方は注意が必要です。

2.投資信託

証券会社を通して購入します。プロに運用を託します。信託報酬はETFよりも高めですが、商品盗難のリスクがなく、小額から始められます。

3.商品ETF

ETFとは「上場投資信託」のことをいい、株の様にリアルタイムで取引が可能です。投資信託よりも信託報酬は安めに設定されております。積立には向いておらず、投資信託と比較すると短期売買向けです。

4.金鉱株投資

「金鉱株」とは貴金属を採掘する会社のことを言い、それらの採掘会社に対して投資をします。国内だけでなく海外にも採掘会社は多数存在し、金鉱株ETFも存在します。

5.商品現物

インゴットや金貨等の商品そのものに対する投資です。盗難・紛失のリスクがありますが、目の前に投資商品がある事により、貴金属投資をしている事の実感がわきます。

6.商品先物

商品先物取引とは、将来的に商品価格が上がると思えば買う約束を、下がると思えば売る約束をして、その後予想通りの値動きをしたところで取引を終了すれば差額を利益として得られる仕組みです。カラ売りを仕掛ける事により下げ局面においても収益を得ることが出来ます。中・上級者向けの投資手法です。

注意点

とはいえ簡単といってもある程度の知識や手段、あるいは経験がものを言う世界であるのも間違いはありません。最初は以下のような点に注意して進めるようにしましょう。

1.リスクの理解

投資には常にリスクが伴います。貴金属市場も価格の変動がありますので、価格の下落・暴落や投資元本の損失が起こる可能性を理解しましょう。場合によっては、貴金属以外の分野にも投資して、リスクの分散を図りましょう。また、金だけではなくプラチナや銀など複数の貴金属に投資する事により分散効果を得る事も出来ます。ただし、銀はある程度金相場と連動する傾向がある為、本当に分散効果が得られるとしたらプラチナやパラジウムといった、基本的に金相場に連動しない貴金属に投資する事により、分散効果が得られると言えます。

2.リサーチと情報収集

貴金属市場の動向や供給と需要のバランス、市場の要因について十分なリサーチと情報収集を行うことが重要です。特に金相場は基本的にアメリカの経済動向に影響を受けるものであるとお考え下さい。特に、FRB議長の発言により金相場が変動することが多いと言えますので、市場のリサーチを行う上で参考にするといいでしょう。

3.期間の考慮

貴金属市場は価格の変動が激しい場合があります。投資期間を明確にして、いつからいつまでといった、長期的あるいは短期的な目標を持つことが重要です。長期的に見れば金相場は上昇傾向にありますが、短期的に見れば上記のようなFRB議長の発言により乱高下する場合もありますので、期間を考慮する場合は注意が必要です。

4.取引手数料とコスト

貴金属の売買取引手数料や純金積立の保管コスト、バーチャージ等の手数料を考慮に入れて投資を行いましょう。これらのコストが投資収益に影響を与えることがあります。

5.信頼性のある業者

貴金属を購入する際は、信頼性のある業者を選びましょう。世界の貴金属マーケットの中心的存在であるロンドン貴金属市場協会(LBMA)の会員企業である事が望ましいです。この会員企業が製造したインゴット等の金製品はGDB(グッドデリバリーバー)として認定されます。日本国内では三菱マテリアル、住友金属鉱山といった企業がそれに該当します。

6.金利が付かない

株式投資や不動産投資と異なり、貴金属投資には金利(インカムゲイン)がつきません。つまり、購入時と売却時の差額のみが利益となり、長期間持ち続けたとしてもそれだけで利益になるわけではありません。売却して初めて利益になります。

7.紛失のリスクがある

インゴットや金貨はサイズが小さい為、紛失しやすいというリスクがあります。金庫に保管するなどして管理を厳重にする必要があると言えます。

まとめ:投資目標の明確化と戦略的投資

投資目標を明確にし、自身のリスク許容度に合った投資を行うことが大切です。投資には個々人の状況に合わせた戦略が必要です。どこで、だれから、何を、いつ、いつまで、投資を進めるか。簡単シンプルであるからこそ、目標を見定めた、戦略的な思考、行動が必要です。

投資とは「利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること」を指します。また、様々な要因で市場が変化します。投資はあくまで自己責任の下でお願いします。

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