終活について最も興味のある分野が「不用品の処分」です。そのうち、遺族が処理に困る遺品の第1位が「写真」です。当然です。写真には金銭的価値は基本的にないので現金化することはほぼできません。では、処分すればいいかと思いきや、何より思い入れが強いものです。そう簡単に処分できるような代物でもありません。そこで本日は、「写真整理」のポイントについてお伝えします。
まず写真には2通りあります。「紙焼き写真」と「デジタル写真」です。「紙焼き写真」とは、フィルムカメラで撮影したものを現像してできた写真のことです。それに対して「デジタル写真」とは、デジタルカメラやスマホで撮影した写真のことです。
大まかな流れとしては、まず紙焼き写真をデータ化してデジタル写真にし、元々あったデジタル写真と統合し、分類をします。一般的に紙焼き写真は昔の写真が多く、デジカメが普及し始めた約20年ぐらい前あたりの写真から徐々にデジタル写真が増えてきた、というケースがよく考えられます。いわゆる「紙焼きとデジタルの境界線」が、約20年ほど前のデジカメの出現による写真の保管方法の変化であるといえるでしょう。
写真整理の流れ
棚卸し
まずは写真の総量が紙焼き写真・デジタル写真合計でどれぐらいあるのかを把握します。
方針検討・前準備
例えばいつまでに、誰が何を行うのか、期限や役割を決めます。また、どのように仕分けをするのか、仕分けをした後はどのようにバックアップをするのかなどについて検討します。
仕分け
付箋や輪ゴム、封筒などを駆使して仕分けをします。途中、ピンボケしている写真や同じような写真などは処分していきます。この仕訳の段階で「あら懐かしい。」と、途中で中断してしまうことが往々にあります。それをどの程度許容するのかも、前準備の段階で決めておきましょう。ある程度中断するのは致し方ないこととして、どの程度中断していいのか、「これ以上は中断しない」という線引きをしましょう。
デジタル化
スキャナーを使用して紙焼き写真をデータ化します。この作業のみ業者に依頼するケースも考えられます。
保存
データ化した写真も、紙焼き写真と同様に仕分けをします。仕分けをした上でバックアップを行います。その上でバックアップした写真を見返すことができる形にします。また、デジタル化した後の紙焼き写真やアルバムの処理についても具体的に決めましょう。
ポイント
- 自分が思っている以上に長期戦になります。地道にコツコツと、そして方針をじっくり練ってから作業に取り掛かりましょう。
- エンディングノートを組み合わせると、写真整理がはかどります。写真整理とは自分を振り返る作業そのものなので、まだエンディングノートを書いていない方は、一緒にエンディングノートを書いてみるといいでしょう。
- エターナルフォト(遺影)に使えそうな写真があれば、エンディングノートにはさんでおきましょう。